サイレントヒル2でメアリーがジェイムスに宛てた泣ける手紙の考察。

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サイレントヒル2において一番の感動シーンといえば物語の終盤でメアリーが夫である主人公のジェイムスに送った手紙を読むシーンですがこの手紙に対する解説と考察を書いてみました。

注意点として

  • ストーリーのネタバレが含まれていますので注意してください。
  • 解説部分は僕の考察が含まれているので確実な情報じゃない部分もあります。

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メアリーの手紙の全文

あいまいな眠りの中で
夢見るはあの町

サイレントヒル

いつかまた 二人で行こうと
約束しておきながら
私のせいでかなわなかった

私は一人でそこにいる

あの思い出の場所で
あなたを待っている

いつか来てくれるのを
待っている

だけど あなたは来てくれない

寂しさと哀しみの中で
いつまでも待ち続ける

私の許されない罪
あなたを傷つけてしまった私の罰

現実も夢も変わらない

私はいつもあなたを待っている
会いに来てくれることを祈っている

ベッドへ横たわり
変わらない天井を眺めながら
いつもそんなことを思っている

今朝 先生がやってきて
家に帰ることを許してくれた

今は少し落ち着いているけれど
良くなったわけではない

つまりそういうこと

それでも家に帰れることは
素直に嬉しい
それは変わらない

でも 私が家に帰ることを
あなたは喜んでくれるのだろうか?

病室に来るあなたは
いつもどこか苛ついている

私が嫌いなのだろうか
私が疎ましいのだろうか
私が憎いのだろうか

それも仕方ない

自分の未来がないと知ったとき
死にたくない生きたいとあがいた

どうして死ななくちゃ
いけないのかと泣き叫び
自分の焦りのままに
あなたを傷つけた

だから 私を嫌い疎み憎んでも
当たり前だと思う。

それでも私は最期だから
ここに書き留めておきたい

私はあなたを愛してる

私がこんなになりながらも
何年も側にいてくれたこと
本当に嬉しかった

ただ思いつくままに
言葉にするせいで
とりとめのない手紙に
なってしまってご免なさい

私が死んだら
この手紙を
渡してくれるように頼んでおいた

だから あなたがこの手紙を
読むときには
もう私はいない

忘れてとは言わない
忘れないでとも言えない

私が倒れ
そして死ぬまでの この数年間
あなたに枷をはめてしまったことが
私はとても哀しかった

あなたには たくさんのものを
もらっておきながら
何一つ返すことができなかった

だからもう あなたはあなたの
生きたいように生きて欲しい
ジェイムス

私は幸せでした

手紙に対する解説と考察

ここでは手紙の全文に対する解説と考察を書いています。

若干手紙に関係ない部分もあるかも知れませんがご容赦ください。

※もし「ここ違うよ」という指摘があればコメントに投稿していただけると嬉しいです。

サイレントヒルは夫婦の思い出の場所(手紙の前半)

メアリーが病気になる前はサイレントヒルに夫婦二人で旅行をしていました。

おそらくメアリーにとってサイレントヒルが一番の思い出の場所だったんだと思います。

メアリーはジェイムスと一緒にもう一度サイレントヒルに旅行に行きたいと思っていましたがそれもメアリーが病気になった事で叶わなくなってしまいました。

彼女はそれが自分の罪だと自分自身を責めます。

あいまいな眠りの中で夢見る」とあるようにメアリーは夢の中で一人でサイレントヒルにいてそこでジェイムスを待っていますがジェイムスは来ません。

ジェイムスが来ないのは手紙の中にある「あなたを傷つけてしまった私の罰」なのだと考えられます。

「現実も夢も変わらない」というのはおそらく現実世界でもジェイムスがメアリーのいる病室に訪れる頻度が減ったんだと考えられます。

日に日に病んでいく二人

数年間ジェイムスは必死にメアリーの介護をしていましたが病気がよくならず、それと同時に闘病によって変わってゆく自分の姿に焦り、泣き叫ぶメアリーはジェイムスに対してたびたび八つ当たりをしていました。

八つ当たり(口汚く罵る)をしている描写はストーリーの後半で見受けられますがかなりひどく、ジェイムスが病んでしまうのもしかたがないという感じでした。

サイレントヒル2の中にフレッシュリップというクリーチャーがいますがそれはジェイムスが八つ当たりしているときのメアリーのイメージしてできたものです。

八つ当たりを長い間受け続けたジェイムスもどうしたらいいかわからなくなりメアリーと会うたびにイラつくようになってしまった。

そんな中、病気の具合がよくならないまま自宅へ戻る事を許可されたメアリーでしたが嬉しいのと同時にジェイムスはどう思っているのかという不安もあった。

現実はジェイムスがメアリーを殺害してしまいます。

本当は感謝していたメアリー(後半)

ジェイムスに八つ当たりしながらも本当はそばにいて欲しいという矛盾した場面がストーリーの中にありました。

手紙でもジェイムスの事を愛していると書いているし、そばにいてくれたことに対する感謝も書いています。

おそらくメアリーも精神的に病んでしまったんだと思います。

だから嫌われるとわかっていてもジェイムスに八つ当たりしていたんだと思います。

もし普段から感謝を言葉にしてジェイムスに伝えられていたらお互いに悲惨な目にあわずに済んだのにと考えると残念でなりません。

最後は私の事はもういいからジェイムス自身の人生を生きて欲しいと願いながら手紙が終わります。

最後に

手紙に対する考察を書きましたが正直プレイしてもらったほうがストーリーや手紙の内容に対する理解ができ感動が増すと思いますので気になったらプレイすることを強くおすすめします。



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