サイレントヒルの実質的な続編であるサイレントヒル3。
ストーリーや内容がいまいちわからない人の為にサイレントヒル3のストーリーを考察と完全ネタバレで紹介します。
サイレントヒル3だけだと理解できにくいところもあるのでちょくちょくサイレントヒル1の情報を入れています。
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目次
ストーリーの前に
今回ストーリーを書きましたが前に書いた時よりも少しはしょっています。
というのもいちいち何かアイテムを手に入れたとかどこの部屋に行ったとか書いていると終わらないですし読むほうも大変かなと思ったので、できるだけ重要そうな場面だけを書いて他は省略しています。
ただストーリーがわかりやすい様にストーリーで重要なメモや会話などはほとんど書いたので結果的にはかなり文章量は多くなっています。
始まり
暗い 口元に血が付いているウサギのマスコットのきぐるみ
そんな異様な雰囲気が漂う遊園地の中を1人歩く主人公の少女ヘザー。彼女の手にはナイフが握られていた。
そのまま遊園地内をさまよう彼女は途中でこの世のものとは思えないクリーチャーに遭遇する。
ジェットコースターのレールの上を進んでいると突然前から乗り物が迫ってきた。
そのまま暗転しファーストフードで目を覚ますヘザー。どうやら夢だったようだ。
彼女は買い物の帰りで自分の家に帰ることにした。
そんな彼女の前に現れた探偵ダグラス・カートランド。
彼はヘザーの出生に関わる大事な人に会って欲しいお願いをしてきた。
しつこく追ってくるダグラスから逃れるために人気のないショッピングモールに訪れるヘザー。
とある店に入ると床に銃が落ちているのを発見する。
それと同時に夢の中に出てきた人間を喰うクリーチャー(クローサー)に遭遇する。
銃を撃ち何とかクリーチャーを撃退した彼女はそのままショッピングモール内を探索することに。
謎の女性の登場
誰もいないショッピングモールを進んでいると謎の女性クローディアがヘザーの前に現れる。
「始まろうとしている。人々が失われた楽園を取り戻すためにあなたの力が必要なのよ。」
「思い出して私を、そして本当のあなたを、あなたのなすべきことをその手を血に濡らし楽園を招く者よ」
クローディアはヘザーの事を知っており何かを思い出させるために姿を現した。
クローディアと話し終えると突如頭を抑えその場にうずくまるヘザー。
その間にクローディアはどこかへ消えてしまった。
初めてのボスとの対峙
その後も多くのクリーチャーがいるショッピングモール内を進んでいると月の紋章が描かれている謎の扉を発見する。
長いはしごをつたって地下に降りるとそこには蛇の様なクリーチャースプリットワームが現れる
ヘザーがクリーチャーを倒し終えると白い光に包まれ突如ショッピングモールの広場に飛ばされた。ただそこはクリーチャーもいない普通のショッピングモールだった。
探索しているとダグラスと再会する。彼もこの異変に巻き込まれているようで困惑をしていた。
ダグラスが会わせようとしていたのはクローディアであり、目的はヘザーの捜索だった。
ダグラスはヘザーにこの異変について尋ねたがヘザーが「わたしを見つけてはいけなかった」と発言していることから原因はわからないがヘザーも自分がこの異変に関係あるということを自覚し始める。
ダグラスと別れ家に帰るために地下鉄へ向かうヘザー。
人気のない階段を何回か下りるといつの間にか暗く、床に血が付いていて、クリーチャーがいる地下鉄に変わっていた。
先を進み別の駅のホームに着くと無人の電車が駅に着きドアが開きヘザーは乗り込んだ。
電車が目的地で止まり先を進むとそこはどこかの地下道だった。

地下道から下水道へ通って自宅を目指すヘザー。
実はこの下水道で登場する水中の怪物というクリーチャーがいるんですがこれがちょっと謎なんです。
他のクリーチャーはヘザーが悪夢から覚めたときから現れ始めたんですがこの水中の怪物と呼ばれるクリーチャーだけは以前からいたようで、下水道の職員も見かけたとノートに書き記してあります。
これに関しては正直謎です。
下水道から無事脱出しすぐそばにあった建設中の建物を抜け、雑居ビルに到着したヘザー。
ビル内の一室にバスタブがありおもむろに蛇口をひねると底の方から血が溜まりだすと同時に部屋の雰囲気が変わりだす。(画像はちょうど変化している最中の物)
頭をおさえ苦しみ、最後には気絶してしまったヘザー。
裏世界の雑居ビル
「侵食されているんだもう一つの世界に、誰かが妄想した悪夢が形をなしたような世界に…」
だれかの声が聞こえるとヘザーは目を覚ます。
しかしそこは壁や物はさびれ、ところどころに金網があるさっきの部屋とは違う空間だった。
この部屋の中に車椅子と人形があるんですが変化する前の部屋には両方ありませんでした。
個人的な考察ですがヘザーはアレッサの生まれ変わりであり裏世界はヘザーの妄想が生み出している世界。
そしてサイレントヒル1でアレッサは車椅子に乗っていたのでなかったはずの車椅子が現れたのだと推測します。(特にストーリーには関係ないですが)
部屋の中を進むとメトラトンの印章を発見するヘザー。その印章を見て懐かしさを感じるとともに何かを忘れていることに気づかされた。
部屋を出てメンタルクリニックの部屋に入るとそこには椅子に腰掛けている男ヴィンセントがいた。
「ヘザー…確か今はそんな名前だったね」と彼はヘザーに言った。
どうやらヴィンセントはヘザーの味方らしくヘザーがクローディアの名を出すと
「あいつと一緒にしないでくれ、いかれたばあさんの妄執に取り憑かれたようなあんな女と!」と言い興奮しだした。
「いかれたばあさんはひどかったな君の母親なのに」落ち着いたヴィンセントが言うと
「母親?どういう意味?」とヘザーはヴィンセントに尋ねる。
「やはり覚えていないか、ハリーは何も教えなかったみたいだな」
「真実を隠すのは君を手なづけるためか?彼もまた小ずるい手を使ったものだ」と独り言のように話すヴィンセント。
どうやら彼はヘザーの過去や父親のハリーの事について知っているようだ。
ハリーはサイレントヒル1の主人公です。
ヴィンセントはハリーがヘザーの力を利用しようとしていると考えていたようです。
ハリーの死

悲しみに暮れているヘザーだったが、血がアパートの屋上へ繋がっていることに気づく。
そのまま屋上へ行ってみるとそこにはクローディアがいた。
なぜ父を殺したのかと問うヘザーにクローディアは「一つには17年前の復讐。あの男がいなければ全ては成されていた。そしてあなたまでも奪っていった。」
「17年前の復讐」とはサイレントヒル1でダリア・ギレスピーが神を召喚(実際は悪魔だったが)するはずだったのをハリーに邪魔されたことです。
そしてもう一つの「憎悪を抱かせる」というのはヘザーの力を使って神を生み出すには負の感情が必要だったためです。サイレントヒル1で
そしてクローディアが言った「あなたまでも奪っていった」の「あなた」はヘザーの事を言っているわけではなくヘザーが生まれ変わる前のアレッサのことを言っていると考えられます。
というのもアレッサとクローディアは似たような境遇(親から虐待を受けていた)で小さい頃はかなり仲の良い知り合いだったため
そしてクローディアはダリアと同じく神を生み出し永遠の楽園を作ろうと考えています。

病院へ
後にアレッサは神を宿す儀式の時に家が火事になり全身火傷を負います。
そこを助けたのがサイレントヒル0に登場する主人公トラビスです。

病院の裏世界
現実に戻ると壁だったはずの場所には道があり、雰囲気が変わっていた(裏世界)。
その病院を探索していると「失われていた記憶」という本を発見する。
その本には色々な生贄の方法について書かれており、その一つに聖職者を生贄として生きながら炎に焼くという方法が書いてあった。


遊園地へ
裏世界の遊園地


それをハリー夫妻が偶然見つけて拾い、育てていましたがアレッサに危機が迫っていることを感じ取ったシェリルがハリーをサイレントヒルの町に導いたのがサイレントヒルのストーリーの始まりです。
ダリアの目的はシェリルとアレッサを一つに戻すことによって神を誕生させる事が目的でした。そのため当時ハリーはダリアに騙されていることを知らずにアレッサが各地に行っていた封印を解くてめに周っていました。
そしてこの遊園地はアレッサの力を弱らせ、初めてダリアに騙された事を知った場所です。
そして目の前にヘザーの姿をしたクリーチャーメモリーオブアレッサが現れヘザーに襲い掛かる。

クリーチャーを倒し終えると床にメモがあった。
アレッサ自身が神を誕生させるために利用され長い間苦しんでいたのでヘザーに同じ思いをさせないためにアレッサの力でメモリーオブアレッサを生み出しヘザーを殺そうとしたわけです。
教会
遊園地を抜けついに教会にたどり着いたヘザー。
教会に入るとそこに待ち受けていたのはクローディアだった。
銃を構えクローディアを撃とうとしていたヘザーだったがクローディアがヘザーの中に眠っているアレッサに語りかける。
「私たちが待ち望む静寂な楽園は築かれる。裁きと償いの後に広がる約束された永遠。」
「ああアレッサあなたの望んだ世界がもう少しで…」
その言葉に呼応するようにヘザーの中のアレッサが目覚めクローディアに語りかける。
「小さなクローディア私の愛しき妹」
アレッサの目覚めに喜ぶクローディアだったが「私は別の世界なんていらない。今のままでいい。」とアレッサは神の誕生を拒否する。
クローディア 「話してくれたじゃないこんな世界がなくなってしまえばいいと」
アレッサ 「でも今はそれを望んでいない」
クローディア 「アレッサあなたは幸せが欲しくないの?この苦しみに満ちた世界が見えなくなってしまったの?」
クローディア 「神の助けが必要なのよ。苦しみを生み出しているのは人なんだから。」
ここまで話すと今度はヘザーが「バカはバカなりにツケを払うのは当然でしょ。夢見るあなたは幸せでしょうけど周りの人にはいい迷惑。それにね私は父さんを殺したことを絶対に許さない。」と怒りを爆発させた。
「私はただ人々を救いたいだけ。そのためには世界は生まれ変わらなくてはいけない。だから神が必要なのよ」とクローディアは神を誕生させる理由をヘザーに言った。
言い返そうとしたへザーだったがクローディアへの憎しみで育った神の影響で突然うずくまる。
神が育っていることを確認したクローディアは教会の奥へといってしまった。
苦しみが治まったヘザーは後を追うように教会の奥へと向かう。
教会の内部
探索の途中でヘザーは「サイレントヒルに地方に伝わる神々と、その呼称・表現に関する考察」という本を発見する。
サイレントヒル1でダリアが呼び出した神の名前がインキュバスという悪魔でした。
インキュバスの意味は「夢魔」なので悪夢を現実化する事ができた当時のアレッサにはぴったりの悪魔です。(本来の夢魔の意味とは違いますが)
個人的な考察ですがダリアやクローディアはこの教義に書いてあったインキュバスを楽園の創造者だと勘違いしていたんだと思います。
その後いくつか本を読んでいると同じく本を読んでいたヴィンセントに出くわす。
「あなたはクローディアの仲間なの」とあらためて何者なのかを問いかけたヘザーに対して「クローディアと同じ神は信仰しているが私はまともだ。」
「同じ神を信仰していても対立することはある。今は本当に君の味方だ」とあくまで神の誕生を阻止する立場だと主張するヴィンセント。
じゃないと最初の裏世界に入るまでに現れたクリーチャーの説明がつかないからです。
さらに教会の奥に進むと当時、司祭ヴィンセントが教団の資金を自分の為に使用していたり、寄付の強制をしていたという内容の文章を見つけます。
クローディアとアレッサの過去
そしてクローディアが使っていた部屋ではアレッサが死んでしまった後のクローディアの日記を見つける。
そして机には昔にアレッサがクローディアに贈ったバースデーカードが送られていた。中身はクローディアを本当の妹のように愛している。これからも仲良くしてね。という内容だった。
また教会内の教室の中には担任だった教師の手帳の中に当時のアレッサが虐待を受けていたことが書かれていた。さらにアレッサが使っていた机にも悪口がたくさん書かれており学校でもいじめられていた事が伺える。
決着の時
教会の最奥まできたヘザーは大きな扉の前で立ち止まる。
中に入るとそこではヴィンセントとクローディアが対峙していた。
二人とも死ねば平和になると言うヴィンセントに対して、神を信じることだけにこだわるクローディア。
「これが神の力なのだとどうして言える。君の見た悪夢がここにあるだけじゃないのか?17年目のアレッサと同じように」と暗く淀んだ部屋中を見渡してクローディアに問いかけるヴィンセント。
神を冒涜されたと感じたクローディアはここを出て行けとヴィンセントに言った。
その時にちょうど部屋に入ってきたヘザー。
ヴィンセントはヘザーの方を向くと今ならクローディアを殺せると仕向けようとした。
しかしクローディアはヴィンセントの背中をナイフで刺し、ヴィンセントは倒れる。
ついにクローディアを追い詰めたヘザーだったが「あなたの中の憎しみや苦しみが満ちてついにその時がきたのよ」とクローディアが言うと神を復活させようとする。

神にとどめをさそうとするヘザーをクローディアが止めるとそのまま神を飲み込んだ。
体が変色していくクローディアは見えない力で地中に引き込まれた。
意を決してその穴に飛び込むとそこにはクローディアは死に、変わりに神が誕生していた。
こうして最後のボスである神に挑むことになったヘザー。
エンディング
ついに神を倒したヘザー。
メリーゴーランド前の椅子に座っていたダグラスの所に戻ると「終わったのか?」とダグラスが言った。
しかし「終わっていない、まだあなたが残ってる」と言いダグラスに向けてナイフを構え近寄っていくヘザー。
驚いていたダグラスだったが
「冗談」と言いドッキリだったことを告げるヘザー。
全ての事に片がつき偽る必要がなくなったのでヘザーは父親が初めて付けてくれた「シェリル」として生きていくことにした。

最後に
サイレントヒル1と3とプレイして感じるのはアレッサという人間はどんだけかわいそうなんだよと言えるということです。
・小さい頃は宗教に狂った母親に虐待され
・学校では「魔女」と呼ばれいじめられ
・儀式で全身火傷を負っても神が宿っていることで死にたくても死ねない体になり
・生まれ変わり、ヘザーとして生きるも父親を殺され自分も危険な目に合う
・たった一人の姉妹のように思っていたクローディアにも神を生み出すために利用されそうになる
・エンディングでも笑顔でこそ終わってますが両親がいないので将来がどうなるかわからない状態
どんだけ不幸を背負えば気が済むんだというくらいの人生でこれだけ不幸な設定も中々ないんじゃないかなと思います。
ストーリー全体でいうとサイレントヒル1と一貫性があって矛盾が少なくてかなり良かったです。ちゃんとストーリーの後半にはよくわかんなかった部分に対して説明がされているやり方も1と同じでした。
普通におもしろいです。
コメント
動画で1、2と続けて観て意味が解らないところが多々あってこのサイトを見つけ
ました。3からはここを読んでから観る事にしたらサクサク観られて良かったで
す。宗教が絡むと碌な事にならないと言うか、普通に生きてればそれなりに苦労
はあっても幸せなんだなぁと再認識しました。分かりやすい解説ありがとうござ
います!
こんにちは。この正月にサイレントヒルの映画を観て興味を持ち、このサイトを拝見させていただいてます。とっても分かりやすくまとめていただいていて、感動しました。ありがとうございます。ゲームの方はプレイした事は無いのですが、すっかりプレイした気分になりました。このサイレントヒルはとっても考えさせられるゲーム内容ですね。みんなが幸せになる未来を望むのみです。ありがとうございました。